教員からのメッセージ

「ケミストリーは“ケ・ミステリー”」

中澤隆教授

(令和2年3月退職)

 私の研究は、生命現象に深くかかわるタンパク質の構造や機能を調べることです。最近、この研究が人類の古代文化や文明などにまつわる謎解きにまで役立ちはじめました。「化学」を英語ではケミストリー(Chemistry)といいますが、私は「化(ケ)ミステリー=KeMystery」と呼びたいと思います。化学といえば新しい化合物の合成を連想する人が多いかもしれませんが、楽しみながら意外なところで社会に貢献できるところも化学の謎の一つです。

中澤隆教授

「一緒にセレンディピティーを」

中島隆行教授

(無機化学分野・有機金属・錯体化学研究室)

 偉大な化学の発明や発見には予期しない偶然の産物によって見つかったものがあり、これをセレンディピティーと呼びます。私の研究の中にも、小さいですが、たくさんのセレンディピティーがありました。日々の研究は、ときに単調で失敗が連続することもありますが、新たな発見の感動や興奮を味わいたくて毎日研究に励んでいます。是非、一緒にセレンディピティーを体験し、化学の歴史に皆さんの名前を刻んでみませんか。

中島隆行准教授

「“化学”コースですが、いろいろな研究があります」

本田裕樹

(無機化学分野)

 酵素や微生物の細胞は大変優れた触媒です。私は自然界が作り出した酵素をうまく化学反応プロセスに組み込んで、人間の生活に有用な触媒系をつくることを目指して研究をしています。生物そのものが研究対象ではありませんが、研究材料の酵素を生産するために、遺伝子組換えをしたり、微生物を培養したりと、遺伝子工学や分子生物学の手法を使って研究をしています。
 化学、生物、物理、数学・・・のように区分があるように感じられますが、現代では研究に明確な境界はありません。また、化学コースでは「物理化学」「有機化学」「無機化学」を基礎の3本柱として学びます。どの教科書にも(物理化学の教科書にも)、酵素や生体分子、生体反応に触れる項目が多いことに驚きます。こうした教科書のタイトル、さらには学科やコース、大学の名前のイメージだけではなく、ぜひその場でどのような研究が行われているかを知り、自分の興味や関心を満たすものを探してほしいです。化学コースは実験系から理論系まで実に幅広い分野で研究が行われています。皆さんの興味や関心に応えることができます。



(今後、更新予定)

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