各テーマの内容説明

(1)分子と原子  (2)分子の集まり  (3)分子の組みかえ
(4)生活と物質  (5)生命と物質




テーマ1: 分子と原子(化学結合と分子の形)

概要:物質はすべて原子から構成されている。このテーマでは、原子の構造、特に、電子の状態について学習し、さらに、原子と原子がなぜつながるのかを考えることにより、化学結合を理解する。
電子の状態を考える際、軌道の概念を導入することにより、周期表の成り立ちや元素の性質に関する周期性を理解し、さらには、混成軌道や分子軌道の概念を導入することにより化学結合により生成する分子の構造について考える。先端コースでは、分子の構造や性質を分析するのに用いられる電磁波分析について、その一端を紹介する。

講義プログラム

(基礎コース)
物質はみんな原子からできている
(45分x2)
物質はすべて原子から構成されている。ここでは、原子の種類やその構造の基本を説明し(太陽系モデル)、元素の最外殻電子数の規則性と周期表(短周期表)との関係について学習する。さらに、ルイスの考え方に基づき、共有結合やイオン結合を理解し、原子と原子が結合して分子などの化合物ができることを学習する。原子や分子の考え方から容易に理解できる化学量論(モル数など)についても説明する。
キーワード:原子の概念と構造、原子・分子の概念に基づいた化学量論(モルの概念)、元素の最外殻電子数の規則性、ルイスの考え方による共有結合、イオン結合

(発展コース)
電子の軌道と周期表
(45分)
原子の構造、特に、原子中の電子のふるまいについて深く堀下げる。まず、ボーアのモデルを考えることにより電子の軌道やエネルギーが量子化されることを学び、さらに、電子の動きを波動としてとらえることによりシュレーディンガーの波動方程式を導入する。方程式の解より得られた波動関数の成り立ちを学び、軌道の概念の理解を得る。この過程では、複雑な数学はいっさい用いない。さらに、多電子系の原子軌道の考え方から、構成原理及び長周期表の成り立ちについて学習する。
キーワード:水素原子の電子状態について(ボーアのモデルと波動方程式)、軌道の概念に基づいて長周期表を理解する。
化学結合と物質の性質(45分)
原子軌道の概念を用い、分子軌道法的考え方に基づく共有結合の考え方を説明する。また、混成軌道を考えることにより、メタン、エタン、エチレン、アセチレンなどの分子の構造と電子状態について学ぶ。分子の極性(双極子モーメントの考え方)、水素結合、金属結合(バンド理論)についても初歩的理解を得る。
キーワード:分子軌道法に基づく共有結合の考え方、混成軌道の概念と分子の形、分子の極性、水素結合、金属結合

(先端コース)
光ってなあに
(45分)
光が電磁波の1種であることや、いろいろな種類の電磁波があることを説明する。また、電磁波のエネルギーや、電磁波と物質が出会った際に、どのような現象が起こるのかを簡単に説明する。
キーワード:光(電磁波)分析の概念、光と物質の相互作用
光を使って分子を見る(45分)
電磁波を用いた分析手法について、日常の研究で用いられる代表的な分析手法をとりあげ、その原理やデータの見方などについてわかりやすく説明する。
キーワード:化学結合のバネモデルと赤外吸収分析、可視光の吸収と分子の電子状態、核磁気共鳴分析あるいはX線回折法

実験・体験プログラム
コンピュータを使って分子を作る・原子軌道の形をコンピュータで見る

コンピュータで分子を作り簡単な分子の立体構造を理解するとともに、分子の安定な状態について考える。
先端機器を使って分子を見る
赤外吸収分析と紫外可視吸収分析、核磁気共鳴分光分析、(X線結晶構造解析)など光を用いた分析機器を実体験し、分子の構造が決定されていく様子を見る。



テーマ2: 分子の集まり(分子の動きと熱エネルギー)

概要:物質とは多数個の原子または分子が集まってできた分子の“集団”といえる(例えば水18gは約6.02×1023個の水分子が集まってできている)。物質の性質を考えるとき、分子単独の性質を考えただけでは不十分で、“分子が多数集まった”効果を考えて初めて物質の性質を理解できる場合も多い。
このテーマでは、私たちが日常なじみのある物質の性質の多くがこの後者の「分子集団の性質」であることを理解するのが目的である。物質の三態、物質に出入りする熱、温度・圧力が分子集団の分子運動と密接に関わりあっていることを具体的なイメージで理解できるようになることを目指す。内部エネルギーやエントロピー(乱雑さ)などの進んだ概念についても述べる。さらに、結晶が融解して液体状態に変化し、さらに気化するさまをコンピューター・シミュレーションを通じた実習を通じて観察し、物質の三態と分子運動を視覚的に理解したい。

講義プログラム

(基礎コース)
物質はたくさんの分子が集まってできている(運動する多数の分子の集まり)
(45分x2)
私たちが日常手にする「物質」とは、分子という粒子が莫大な数集まって出来た、分子の「集団」であることを述べる。温度を上げるにつれて物質は「固体→液体→気体」のように「相」が変わってゆく。このような物質の相の変化には、分子の動きが関わっていることを説明する。また、この相の変化(融解・蒸発・昇華)の際の分子の動きの変化をわかりやすく理解し、目には見えない分子の動きのイメージから現象を理解する。物質ごとに融点や沸点が違う理由を分子同士に働く力の大小を考えることによって理解する。
キーワード:分子の集団としての物質、物質の三態と相の変化、相の変化と分子運動、分子間力と分子運動

(発展コース)
“熱”について
(45分)
物質の性質のうち、分子が多数個集まって現れる分子集団の性質は「熱力学的な性質」と呼ばれる。このような性質の理解のためには「熱力学」というものの考え方を知る必要がある。本講義では、はじめに熱力学の基本法則(第1法則)を説明する。これによって、熱・仕事・内部エネルギーが互いに変わりうるエネルギー量であることを理解する。さらに理想気体の状態方程式や、実在の希ガスのふるまいを表すファン・デア・ワールスの状態方程式について述べ、この方程式を使って、気体の圧縮や膨張、それに伴う温度・圧力・体積の変化について系統的に考える筋道を理解する。
キーワード:熱・仕事・内部エネルギー、熱力学第一法則、理想気体の状態方程式、ファン・デル・ワールスの状態方程式、気体の圧縮・膨張、仕事と内部エネルギー
“熱”で物質を考える(45分)
発展コース前半からさらに進んで、熱力学第二法則やエントロピーの概念を講義する。高校化学に現れる熱化学反応を例にとって熱機関における熱の問題を考え、熱力学第二法則と関係した熱効率の問題を具体的に述べる。高校化学に現れる熱について一段進んだ理解を図る。さらに、「エントロピー」をボルツマンの考え方によって「乱雑さ」と理解すると同時に、エネルギーの高い状態はとりにくいこと(ボルツマンの分布則)を述べる。気体分子の速度の分布をこの観点から理解する。
キーワード:熱力学第二法則、熱機関と熱効率、熱機関における燃焼反応で考える、ボルツマンのエントロピーの解釈、ボルツマン分布と気体分子の速度分布

(先端コース)
ミクロな分子運動から物質のマクロな性質へ
(45分)
発展コースは「熱力学」というマクロな(すなわち日常、肉眼で)観測できるレベルのものの考え方に基づく講義であるが、ここでは、「分子運動」というミクロなレベルでの分子のふるまいがマクロな分子集団としての物質の性質に密接に関係していることを理解する。すなわち、分子同士に働く電子的な相互作用である分子間力によって分子運動が支配され、その運動の結果、物質のマクロな性質が現れるという論理を理解する。物質の変化は、単に力学的なエネルギーを下げる方向に起こるのではなく、乱雑になる方向にも変化するということを理解する。物質の相の変化(相転移、すなわち固体から液体への融解、液体から固体への蒸発)を例にとって、分子運動、内部エネルギー、エントロピーという概念を使えば物質の変化の方向を理解することができることを示す。
キーワード:分子運動と内部エネルギー、相変化の方向の理解
低温での分子の奇妙なふるまい(45分)
温度が低くなると、分子集団の中の分子は次第に波としての性質を帯びてくる(量子性が現れる)。粒子の質量が小さくかつ低温の場合、粒子は電子に限らずこのような波動の性質を示すこと(ド・ブロイ波)をはじめに述べる。近年、このような量子性を帯びた分子の運動を明らかにするシミュレーションによって、低温での水素、ヘリウムのような原子・分子の動きを「見る」ことができるようになってきた。その最近の研究成果を比較できる最新の実験結果を参照しながらわかりやすく述べたい。さらに、水素貯蔵・水素燃料など、実社会の生活に対して低温の分子集団の利用が与えるインパクトについても言及する。
キーワード:分子の波動性、ド・ブロイ波について、量子的な(波の性質を考えた)ものの考え方、量子的なシミュレーションとその成果(低温での水素の分子のふるまい)

実験・体験プログラム
コンピューターを使って分子の動きを“見る”〜物質の性質と分子の動きのかかわりを調べる

 物質の中では物質を構成する分子は常に動いているが、その動きを直接肉眼で観察することはできない。実験的手段によっても直接ビデオを見るかのようには観察できるものではないが、「コンピューター・シミュレーション」の手法(「分子動力学シミュレーション」という)を用いれば、分子集団の中の分子の運動をあたかも「見る」ことができる。分子集団の「分子動力学シミュレーション」を実際にコンピューターを操作して実習する。結果の解析と解説、グラフィックス処理を通じて、熱力学に現れる概念や相変化の方向、分子の運動とマクロな性質が結びついているさまが体感的に理解できる。物質の相ごとに分子集団の中の分子の動きが大きく異なることを習得し、相の変化が起こる際の分子運動の劇的な変化を視覚的に体感する。
・アルゴンの融解・蒸発の分子動力学シミュレーション(固体→液体→気体)
・アルゴンのクラスター(真空中の比較的少数個の原子の集合体)の分子動力学シミュレーション(表面融解、表面蒸発)


 
テーマ3: 分子の組みかえ(化学反応)

概要:原子から成り立つ分子にいろいろな外的条件の変化が加わることによって、結合の解離や再結合が起こる。あるいはお互いに電子のやりとりが行われ、新しい分子やイオンが生成する。このような過程を化学反応と呼んでいる。
このテーマでは、分子の組みかえや電子の移動で物質が変化するしくみについて理解する。基礎コースでは、どのように化学反応式が組み立てられているのか、また、熱化学方程式の原理を学ぶ。
次に、発展コースにおいて、化学平衡と反応速度との関連を学び、外的要因の変化によってどのように影響を受けるのかを考える。さらに、先端コースでは、化学反応をエネルギーの概念から考え、反応速度と温度との関係や触媒反応との関連など化学反応全般に関し統一的理解を得る。

講義プログラム

(基礎コース)
分子の組みかえや電子の移動で物質は変化する
(45分×2)
分子の組みかえや電子の移動で物質が変化する過程が化学反応である。ここでは化学反応式の成り立ちを学習し、化学反応式の係数が反応体の化学量論を表すこと、さらに、化学結合の解離や生成に伴うエネルギー変化が反応熱として化学反応の起こりやすさを支配していることを学習する。
キーワード:化学反応式の成り立ちの原理(質量保存の法則や気体反応の法則など)、化学量論的関係、熱化学方程式、反応熱の原理と化学結合の生成・解離(ヘスの法則など)

(発展コース)
化学平衡と反応速度
(45分)
物質の濃度の時間変化が反応速度であり、正反応と逆反応の速度が等しくなると、化学平衡が成立する。ここでは反応速度式の立て方と化学平衡の成り立ちを考え、反応速度定数と化学平衡定数との関連を学習する。
キーワード:反応速度、化学平衡、平衡定数、ル・シャトリエの原理
化学反応とは(45分)
化学反応とは、分子がエネルギーを得て結合の伸び縮みや組み換えが起こり、反応の経路に沿って生成分子に変化することであり、これをいわゆる反応座標とエネルギー曲面の考え方から理解し、化学反応全般に対する統一的な理解を得る。また、外的要因の変化による反応速度への影響や化学平衡の移動について考える。
キーワード:反応座標、エネルギー曲面、遷移状態、活性化エネルギー、反応熱、反応の種類

(先端コース)
エネルギーで考える化学反応
(45分)
化学反応を起こすには衝突によってエネルギーを得た分子がボルツマン分布に従ってエネルギー障壁を乗り越えることが必要であることを学習する。ここでは気体分子の運動とエネルギーおよび反応の活性化エネルギーとの関連や反応熱との関連を理解し、化学反応の速度論とエネルギーの考え方を学ぶ。さらに、可逆反応における化学平衡の考え方や、触媒反応との関連も学習する。
キーワード:活性化エネルギーと反応速度、反応熱と平衡定数、触媒反応
物質の変化を調べる(45分)
化学反応の一つである酸化還元反応が電子の移動で起こることを光合成系での電子移動反応を例にあげて解説する。また、これらの反応がどのようにして追跡できるのか、その測定方法を紹介する。
キーワード:酸化還元、電子移動、光合成

実験・体験プログラム
先端機器を使って物質の変化を追跡する

酸化還元反応を例にとり、可視紫外分光光度計やストップトフロー光度計を用いて追跡し、反応速度の温度依存性を観察する。さらに、コンピューターを使ってデータ解析し、得られた反応速度定数の温度変化のデータをもとに、速度定数と活性化エネルギーとの関係を学習する。



テーマ4: 生活と物質(有機化学・材料科学)

概要:化学の進歩により私たちの身のまわりにある多くの有用な物質がつくりだされてきた。本テーマでは、石油化学工業製品を生み出す基礎となる有機化学と高分子化学について学習する。基礎コースでは、有機化学入門として有機化合物の特徴、分類、性質などについて学ぶ。
発展コースでは、目的とする有機分子を設計・合成する現在の有機化学の一端を理解する。また、その延長上にあり、金属・セラミックスと並んで3大材料の一つである合成高分子の基礎を学ぶ。先端コースでは、高性能高分子や機能性高分子を始めとする社会で活躍する新しい高分子の科学を学ぶ。さらに、有機化合物・高分子化合物と環境との関わりについて化学的な観点から考えるとともに、資源のリサイクルについても考える。

講義プログラム

(基礎コース)
いろいろな有機化合物(45分x2)
無機化合物と有機化合物との区別、有機化合物の特徴、炭化水素・ヘテロ原子を含む有機化合物・芳香族化合物の性質など私たちの身のまわりにたくさんある有機化合物についての基礎的な事柄を講義する。
キーワード:無機化合物、有機化合物、身のまわりの有機化合物、石油化学工業

(発展コース)
有機分子の形と反応
(45分)
この講義では、目的とする有機分子を設計・合成する現在の有機化学の一端を紹介し、官能基の性質、立体化学、光学異性体など有機分子の形と反応との関係について考える。
キーワード:有機化合物の分類、官能基の性質、立体構造、光学異性体
低分子から高分子化合物へ(45分)
この講義では、有機低分子化合物から高分子化合物へと話しを展開し、合成高分子の構造・性質・合成(重合方法)など高分子化学の基礎を講義する。
キーワード:高分子化合物、重合、プラスチック

(先端コース)
素晴らしい新素材の世界
(45分)
高性能高分子や機能性高分子を始めとする社会で活躍する新しい高分子について化学的な観点から解説するとともに、新しい発想から創り出される新規構造高分子についても紹介する。
キーワード:機能性高分子、現代の高分子開発
物質と環境(45分)
私たちの生活を支え豊かにしている有機化合物・高分子化合物と環境との関わりについて化学的な観点から考えるとともに、資源のリサイクルについても考える。
キーワード:環境、資源、炭素循環サイクル、グリーンケミストリー

実験・体験プログラム
はたらく高分子を合成する

・高分子の性質に関する実験(吸水性樹脂、フィルムケースから繊維を、ゴムとプラスチックの性質など)
・高分子の合成実験(界面縮合重合、懸濁重合など)
先端機器を使って身のまわりの環境を分析する
・ペーパークロマトあるいは TLC 等簡単な実験で混合物の分析を行う。
・HPLCやLC/MS等の装置やその実験時の映像を紹介する。
 



テーマ5: 生命と物質(生化学の基礎)

概要:生物の体は化学物質で出来ており、生物は化学反応の結果として生きている。中でも、タンパク質(酵素)やDNA(遺伝子)の働きは見事である。それらの点について、タンパク質を構成するアミノ酸や二重ラセンを形成するDNAの構成単位であるヌクレオチドの構造から解説したい。また、多糖類についてもその構成単位であるグルコースの構造的特徴から解説する。これらのことを通じて暗記させる勉強から学び理解することの面白さを伝える勉強へと変える。

講義プログラム

(基礎コース)
生体分子(アミノ酸、糖)の構造と性質(45分x2)
先ず最初に、タンパク質や多糖を構成する単位(低分子化合物)の性質を理解するため、その中に出てくる官能基の意義と役割を解説する。また、アミノ酸やグルコースなどの構造的特徴とその意味を解説する。
キーワード:官能基の性質、アミノ酸の構造的特徴、グルコース、フルクトース、ガラクトースなど主に利用されている糖の構造的特徴

(発展コース)
多糖および核酸の構造とその性質(多糖、核酸)
(45分x2)
遺伝子の化学的本体であるDNA(核酸)には、構造要素としてリボース(糖)が含まれている。そこで、糖に見られる異性体(立体配置異性体や立体配座異性体を含めて)について説明し、続いて多糖や核酸がラセン構造などの規則構造をとる理由について考える。
キーワード:糖に見られる異性体、エピマー(ジアステレオマー)、官能基異性体、立体配座異性、多糖や核酸の構造とその性質、生体高分子を構成する非対称単位とラセン構造などの規則構造との関係

(先端コース)
タンパク質(酵素)の構造形成とその働き
(45分)
生体内でさまざまな働きを演じているタンパク質(酵素)の構造形成は、遺伝情報に基づいてアミノ酸配列(一次構造)が形成されることから始まる。その後、二次構造の形成から三次構造の形成を経てそれぞれの機能を発揮できるようになる。その際、なぜ、上手く二次構造や三次構造が形成され、活性なタンパク質となるのかをペプチド結合やアミノ酸、および三次構造の面から解説する。
キーワード:ペプチド結合の重要性、20種のアミノ酸の側鎖構造と二次構造を形成能との関係、三次構造と触媒機能
遺伝情報を伝える仕組み(45分)
生体内でタンパク質がどのように合成されるのかを遺伝情報の流れの中で概説する。同時にそれらの過程はタンパク質の働きによって行われることが多いことを、例をあげながら化学的立場から解説する。DNAの二重ラセン構造と複製・転写の関係を解説し、転写・翻訳複合体の例として、RNAポリメラーゼやリボソームの構造をコンピューターグラフィックスで示し、生体分子の見事な構造と働き(重合反応)を印象づける。
キーワード:遺伝子に遺伝情報が保存されている仕組み、遺伝情報がmRNAに伝播される仕組み、転写されたmRNAの塩基配列がアミノ酸配列に置きかえられる仕組み

実験・体験プログラム
タンパク質の精製と分析(電気泳動実験)

 1)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法による卵白や細菌タンパク質の分析
 2)アガロースゲル電気泳動法によるプラスミドDNAの分析
コンピューターでタンパク質や遺伝子を調べる
 1)キモトリプシンを例として単量体酵素の働きを解説すると共に、その構造をコンピューターグラフィックス(RasMol)で見る。
 2)サブユニット構造を持つタンパク質(ヘモグロビン)が立体配座異性体間の転移(アロステリック転移)によって酸素結合能を調節する機構を解説すると共に、その構造をコンピューターグラフィックス(RasMol)で見る。
 3)DNAの三次構造や塩基配列をコンピューターで調べ、確認する。



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