講義コード 3309300
開設科目名 物理化学通論Ⅱ
担当教員(クリックでオフィスアワー) 太 田 靖 人
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 前期 水曜日 3・4時限
授業方法 講義
対象学生 2回生
単位数 2.0
週時間



授業の概要
本講義は化学科2回生を対象に開講する。原子や分子の電子構造の記述に量子力学がどのように用いられるのかを講義する。 箱型ポテンシャルの中の電子や調和振動子、回転運動など簡単なモデルの解を考察することから始め、水素原子や多電子原子など実在系の電子構造の解説をする。
学習・教育目標
演算子や固有関数、期待値など量子力学にとって重要な概念を理解し,原子や分子の電子状態を理論的に取り扱うための基礎的な方法を習得する。
キーワード
シュレーディンガー方程式、波動関数、量子化、角運動量、原子オービタル
授業計画
【第1回】量子力学の起源  古典力学の破綻、 黒体放射、 プランク分布
【第2回】波と粒子の二重性 光電効果、ドブローイの関係式
【第3回】微視的な系の力学 シュレーディンガー方程式、波動関数、確率密度、規格化
【第4回】量子力学の原理(1) 固有値と固有関数、演算子
【第5回】量子力学の原理(2) 期待値、不確定性原理
【第6回】並進運動(1) 一次元の箱の中の粒子、 境界条件、規格化、解の性質
【第7回】並進運動(2) 二次元の箱の中の粒子、 変数分離、縮退
【第8回】振動運動    調和振動子、解の性質
【第9回】回転運動 (1) 二次元の回転、 周期的境界条件、回転の量子化、角運動量
【第10回】回転運動 (2) 三次元の回転、 変数分離、球面調和関数、スピン
【第11回】水素原子(1) 内部運動の分離、変数分離、原子オービタルとエネルギー
【第12回】水素原子(2) イオン化エネルギー、スペクトル遷移と選択律
【第13回】多電子原子(1)オービタル近似、パウリの原理
【第14回】多電子原子(2)フントの規則、イオン化エネルギーと電子親和力、一重項と三重項
【第15回】期末テスト
教科書
1. 「物理化学(上)」第8版 第8-10章 アトキンス 東京化学同人
参考書
1. 量子化学(上) 原田義也 裳華房
2. 量子化学 大野公一 岩波書店
3. 初等量子化学 大岩正芳 化学同人
成績評価方法
授業への参加度と筆記試験およびレポートなどを総合的に評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
701515
※成績評価割合の
教員独自項目
参考ホームページ
備考
化学科物理化学系講義科目(必修科目)。理学部共通専門科目の数学・物理学関係の科目を予め履修しておいてほしい。自分で数式を導いたり,問題を解くことを通して量子化学の考え方を身につけて欲しい。授業の前になるべく予習をしてきて欲しい。
更新日付 2009/01/29 22:54:15