授業の概要 | 有機無機複合体の一つである錯体は、配位子を化学的にデザインすることにより中心金属に関する構造、電子状態、物性、反応性等様々な性質を実現・調整できることから非常に多彩な機能を発現しうる分子化学を基盤とした化合物である。本セミナーでは、特に、複数個の金属中心が協同して発現する反応性や物性に着目し、いわゆる、有機金属クラスターや生物無機化学的クラスター化合物に関する内外の先端的研究を原著論文に基づいて調査し発表する。セミナーは参加者が自ら行う演習形式を採用し、各自詳報、速報を合わせて計2回の発表を行う。また、随時セミナーに内外の研究者を講師として招いたり、他の研究グループと合同でセミナーを行う場合もある。 | |
学習・教育目標 | 複数個の金属中心が協同して発現する反応性や物性に着目し、いわゆる、有機金属クラスターや生物無機化学的クラスター化合物に関する内外の先端的研究を調査する手法を修得し、原著論文(英語)を精読して内容を理解し、評価する能力を養うと同時に、セミナー参加者に対して内容を説明し、質疑に応答する能力を養う。 | |
キーワード | 錯体化学、有機金属錯体、生物無機化学、金属クラスター、有機反応、触媒反応、物性、ナノサイエンス | |
授業計画 | 授業計画:以下の項目について演習を行う。 セミナー参加者は定期的に以下の演習を行う。 1)有機金属化学、錯体化学、生物無機化学に関し、遷移金属クラスター化合物の多金属中心が発現する協同現象(物性・反応性・触媒活性等)について内外の興味深い最近の研究を調査する。 2)(1)の研究に関して原著論文(英文)を入手し、その背景や内容(実験・結果・考察)について理解する。背景を理解するために必要であれば、以前の原著論文、総説、教科書等を調べる。 3)(2)に関して簡潔にまとめた資料を作成し、プロジェクター等を用いながら口頭でセミナー参加者に対して説明を行う。 4)セミナー参加者や指導教官との間で質疑応答を行うと同時に、発表した研究を採り上げた理由や発表者が行っている修士論文研究との関連についても言及する 5)以上(1)~(4)の作業を1回行う。 6)担当以外の回は発表者の説明を聞き、質疑応答や意見交換を通じてコミュニケーション能力を高める。 (1)~(4)の作業とは別に、分野にこだわらず最近興味深く感銘を受けた水準の高い速報(英文)を採り上げ、その内容をスライド1枚を用いて手短に紹介し(5分)、質問に答える(5分)。各自この作業を1回行う。 | |
教科書 | |
参考書 | 1. | 国際的に水準の高い化学雑誌に掲載された最近の原著論文を対象とする。題材として採り上げた論文に関する原著論文、総説、教科書なども参考にすること。 | |
成績評価方法 | 出席状況、授業態度、発表内容、資料、質疑応答等を総合して評価する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 0 | | | 20 | 40 | | 40 | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
他専攻(複合コース等) の学生の問い合わせ方法 | 履修に際しては予め担当教員に相談し了承を得ること。大学学部レベルの錯体化学及び有機金属化学を理解していることを前提とする。 | |
備考 | 履修に際しては予め担当教員に相談し了承を得ること。実施日や時間が変更になる場合があるので注意すること。連絡先:C棟C323室 、オフィスアワー(C323室に居る間は随時) | |
更新日付 | 2012/05/15 11:01:33 |