講義コード 3312370
開設科目名 化学キャリアセミナーⅣ
担当教員 岩井 薫
棚瀬 知明
中澤 隆
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 後期集中 その他 その他 その他
授業方法 講義
対象学生 1回生~4回生
単位数 1
週時間 (15)



授業の概要
本講義では,学術や実社会の第一線で活躍されている3人の講師の方々に,ご自分の研究や仕事またそれに関連する分野について,経験等を含め講義していただく。その話の聴講によって化学科学生が自己の将来や現在の勉学の意義を考えるヒントにする。
学習・教育目標
他の化学科専門科目では純粋に化学の内容を学ぶが,本科目は,現在学んでいる化学がどのように自分自身の将来の進路,ライフステージ,実社会での生活に結びついているのかという点について,その考えるヒントとなりうる話を講義するものである。実際に本学化学科で4年間化学を学んだ後に来る,就職や大学院への進学,そしてその後の女性としてのライフステージを考えるとき,純粋に学問としての化学を学ぶだけでなくこういった現実的な観点を考えることも必要であろう。本講義では毎年度,学術にとどまらず産業界や公的研究機関で化学に関連した分野で活躍されている方を3名お招きし,社会での仕事の最前線やキャリアライフの話を聞く。招聘する講師の先生の中には女性の先輩も含まれる。これにより,1~4回生までの全学年の化学科の学生がその将来のキャリアを化学をもとに考える糸口を探るきっかけとする。
キーワード
(岩井)トナー,電子写真,高分子,熱物性,静電特性
(棚瀬)
(中沢)地方公務員,環境行政,公設試験研究機関,公務員化学職
授業計画
1.「トナー開発における高分子材料設計」担当:岩井 薫,ゲストスピーカー:山田千晶(コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社)
我々がよく利用するコピー機の原理とはどういうものか?また,トナーに求められる機能とは何か? 本講義では,コピーの原理やトナーに必要な機能にふれ,トナー性能を向上させるためにどのように高分子材料設計を行っているか一例を紹介します。さらに,女性エンジニアが仕事と家庭(育児)を両立している現状や自身のこれまでの経験から日頃心がけていることを伝えることで,今後,キャリアビジョンを考えるきっかけ作りとなるような講義にしたいと考えています。

2.「奈良女子大学化学科OGからのアドバイス」担当:棚瀬知明,ゲストスピーカー:加藤芽里((株)東芝セミコンダクター社)
棚瀬研究室を卒業した(株)東芝セミコンダクター社に勤務される加藤芽里さんをお招きして,奈良女子大学化学科,博士前期課程化学専攻,博士後期課程人間環境科学専攻に在学時のエピソードや,社会に出てからの体験談など,学生諸君がキャリアパスを考える上で参考になるお話を伺い,気楽な雰囲気で質疑や意見交換などを行います。

3.「化学職地方公務員として」担当:中沢 隆,ゲストスピーカー:伊吹幸代(奈良県流域下水道センター)
奈良県に化学職公務員として採用された自身の経験を基に,環境行政や地方衛生研究所での事例を中心に地方公務員技術職の職務内容,また,化学の知識が直接活用できない職場や行政職としての職務内容について説明する。同じ技術職公務員であっても研究機関が直接採用を行う自治体もあり,キャリア形成がそれぞれ異なっている点も述べたい。家事,育児をしながら働き続けることについても,育児休業制度の内容や自身の体験も交えて紹介する。
教科書
1. 特になし
参考書
1. 必要に応じ,講義中に適宜紹介される。
成績評価方法
出席状況とレポートなどで総合的に評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
05050
※成績評価割合の
教員独自項目
備考
化学科共通系特別科目。4回生までに毎年開講される化学キャリアセミナーI~IVのうち2科目以上の単位を取得することが必要。
講義は1回の時数5時間で3回に分けて行う。原則水曜日の午後を予定している。
聴講した内容を振り返り、自分自身の将来についてよく考える時間をもつこと。
更新日付 2012/12/21 18:38:49