授業の概要 | 化学の分野で用いられている分析機器に関し,その原理と測定法を理解することは,あらゆる基礎・応用研究に不可欠である。本講義では,「機器分析法I」に引き続き,次の4つの機器分析法について,その基礎理論と分析手法について解説する。 (1)核磁気共鳴法(NMR) (2)電子スピン共鳴法(ESR)と磁気測定 (3)X線分析法 (4)X線結晶構造解析 | |
学習・教育目標 | 上記4つの機器分析法を有効に活用できるよう,必要な原理ならびにその長所・短所を理解する。また,これらの分析方法により得られたデータを利用して,化合物の構造解析や物性評価ができるようになることを目標とする。 | |
キーワード | NMR,ESR,磁化率,蛍光X線,EXAFS,単結晶構造解析 | |
授業計画 | 第1回 ガイダンス 第2~5回 (1)核磁気共鳴法(三方) 1.核磁気共鳴の基礎 2.1H NMR(化学シフトとスピン-スピン結合) 3.13C NMRと多核NMR 4.2次元NMR 第6~8回 (2)電子スピン共鳴法と磁性(梶原) 1.電子スピン共鳴法(ESR)の原理 2.ESR の測定と応用 3.磁気特性の測定 第9~11回 (3)X線分析法(三方) 1.X線の発生と測定原理 2.蛍光X線分析法,X線光電子分光法(XPS) 3.X線吸収分析法(EXAFS,XANES) 第12~15回 (4)X線結晶構造解析(梶原) 1.X線の回折と結晶格子 2.逆格子,空間群 3.構造因子とフーリエ変換 4.X線結晶構造解析の実際
※高度な測定手法についての講義が多い.教科書,配布資料などを参考に,講義の復習を行なっておくこと. | |
教科書 | 1. | 「無機化学」第4版 シュライバー・アトキンス 東京化学同人 2008 | 2. | 「有機化合物のスペクトルによる同定法-MS,IR, NMRの併用-」 R. M. Silverstein et al. 東京化学同人 2006 | 3. | 「物理化学」第8版,下巻 アトキンス 東京化学同人 2009 | |
参考書 | 1. | X線結晶構造解析 大橋裕二 裳華房 2005 | 2. | 入門機器分析化学 庄野利之,脇田久伸 編著 三共出版 2007 | |
成績評価方法 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 70 | | | 30 | | | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | 化学科共通系講義科目(選択科目A群)責任教員(梶原) 研究室:新B棟3階1306室(梶原(孝)).質問は逐次受け付ける. ※教科書,配布資料などを参考に,授業の復習を行なっておくこと. | |
更新日付 | 2012/05/15 11:09:39 |