授業の概要 | 本講義は,有機化学を一通り勉強した学生が,反応機構を重視した視点で有機化学を勉強し直すことにより,有機化学の理解を深化することを目的とする。広範囲な有機化学の内容をがむしゃらに覚えるのではなく,自らの知識と思考力を用いて演習に取り組むことにより,より高度な有機化学が理解できる基礎的な力を養う。 | |
学習・教育目標 | 有機化学の基本的な反応を理解する。 有機反応の反応機構を電子の流れを用いて理解し,活用できるようになる。 有機反応における立体化学に関する知識を身につけ,反応において発生する選択性を理解する。 有機合成化学の面白さを理解し味わう。 | |
キーワード | 選択性(立体、官能基、位置),遷移金属錯体,触媒,反応機構,有機構造論,有機反応論,アニオン,カチオン,ラジカル,求核反応,求電子反応,置換反応,付加反応,脱離反応,転位反応 | |
授業計画 | 各講義の最初の15分は,前回行った講義に関する演習問題に取り組む。
【第1回】 ガイダンス,有機化学をどのように理解するか。 【第2回】 カルボニル化合物に関する反応 (Grignard型の反応、Wittig 反応,エノレートを利用した反応)) 【第3回】 有機化合物の構造と結合 【第4回】 カルボン酸誘導体に関する反応 【第5回】 アルカン・シクロアルカン(ラジカル反応) 【第6回】 立体化学 【第7回】 ハロアルカンに関する反応(求核置換反応・脱離反応) 【第8回】 アルケン・アルキンに関する反応 (求電子付加反応・酸化反応・還元反応) 【第9回】 芳香族化合物に関する反応(求電子置換反応) 【第10回】 アルコール・エーテルに関する反応(酸化反応・求核置換反応) 【第11回】 アミンとその誘導体に関する反応 【第12回】 6員環遷移状態を経る反応 【第13回】 鎖状遷移状態を経る反応 【第14回】 不斉合成に関する反応 【第15回】 天然物の全合成反応を利用した有機化学の復習 | |
教科書 | |
参考書 | |
成績評価方法 | 筆記試験,レポートおよび出席状況を総合的に評価する。ただし,最終試験で8割を取ったものは,他の評価が低くとも「優」で認定する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 50 | | 10 | | | 40 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | 化学科有機化学系講義科目(応用選択科目)。学習歴や希望進路に応じて3年生も履修することができる。しかし、ある程度の有機化学の知識がないと理解するのは難しい。 | |
更新日付 | 2012/05/15 11:09:38 |