授業の概要 | 有機反応や有機分子の構造・物性を真に理解するには立体化学的な考察が不可欠である。一見,立体化学に関する素養を修得するのは難しいように感じるかもしれないが,理論と実践を繰り返すことにより自然と身に付くものである。そこで本講義では、有機化学を一通り勉強した(有機化学通論I・II、脂肪族有機化学、芳香族有機化学の内容を理解している)学生を対象に、立体化学の基礎的な事象に関する講義,および,その知識を利用した有機化学全般に関する演習を行うことにより,立体化学的な側面から有機化学に対する興味と理解を深化させる。 | |
学習・教育目標 | 立体化学の基礎的な事象を理解する。 有機反応における立体選択性の発現を理解する。 有機化学における反応や構造,物性について立体化学的な考察ができる。 | |
キーワード | 立体化学、立体配座と立体配置、立体異性体、立体中心、光学活性、Fisher投影式、立体選択的反応 | |
授業計画 | 各講義の冒頭には,前回行った講義に関する演習問題に取り組む。
【講義編】(中村担当)
1.ガイダンス 立体化学とは 2.立体配座(conformation) 3.環状分子の立体化学 4.立体配置(configuration)その1 鏡像異性体、R/S表示 5.立体配置(configuration)その2 Fisher投影式 6.立体配置(configuration)その3 ジアステレオマー、メソ体・ラセミ体 7.スペクトルを用いた立体構造解析
【演習編】(片岡(靖)担当)
8.付加反応 その1 アルケンの求電子付加反応 9.付加反応 その2 カルボニル化合物の求核付加反応 10.置換反応 その1 SN1反応 11.置換反応 その2 SN2反応 12.脱離反応 13.置換反応 その3 芳香族求核置換反応 14.環化付加反応 15.総合演習 | |
教科書 | 1. | 第4版 ボルハルト・ショアー現代有機化学(上)(下) K. P. C. Vollhardt and N. E. Schore 化学同人 2004 | |
参考書 | 1. | 有機立体化学 齊藤勝裕,奥山恵美 東京化学同人 2008 | |
成績評価方法 | 筆記試験、講義中に行う演習,および,出席状況等から総合的に評価する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 40 | 40 | | | | 20 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | |
更新日付 | 2012/05/15 11:09:37 |