授業の概要 | 本講義(演習)では,物理化学通論および量子化学の各講義で学ぶ内容およびそれに関連する内容の演習および解説を行う。物理化学の問題を解くことを通して、分子や系の挙動の物理化学的な考え方、固有値問題や常微分方程式などを解くための化学数学の基本的な手法を講義・演習をする。 | |
学習・教育目標 | 熱力学の法則、状態量、エントロピー、化学ポテンシャル、相平衡、化学平衡の概念が理解でき、計算ができる。反応速度の評価法が理解でき、反応次数や速度定数を決定できる。量子力学の必要性が理解でき、簡単な系について波動方程式を解くことができる。分子軌道法が理解でき、簡単な分子について計算ができる。 | |
キーワード | 熱力学法則、相平衡、化学平衡、反応速度、量子論、原子構造、分子構造、シュレーディンガーの波動方程式、分子軌道理論 | |
授業計画 | 熱力学 1.エネルギー保存則と熱化学 2.エントロピー変化の計算、自由エネルギー 3.マクスウェルの関係式、化学ポテンシャル 4.相平衡(6,7章) 5.相図と化学平衡(平衡定数) 6.化学平衡(ル・シャトリエの原理(圧力、温度の影響)) 7.小テスト 反応速度論 8~9.速度式の決定(反応次数、初速度法、擬一次反応) 反応速度論2:速度評価の方法と反応速度の温度依存性 反応速度論3:逐次反応と定常状態近似(ミカエリス-メンテン機構) 量子化学 10.波動関数の規格化、固有値と期待値 11.並進、振動、回転運動の量子化 12.水素型原子と多電子原子の構造(オービタル近似) 13.複雑な原子のスペクトル 14.ボルン-オッペンハイマー近似と原子価結合法 15.分子軌道法(ヒュッケル近似) | |
教科書 | 1. | 「物理化学(上)」第8版 アトキンス著 東京化学同人 2009 978-4-8079-0695-6 | 2. | プリント配布 | |
参考書 | 1. | 「物理化学 分子論的アプローチ」 マッカーリ・サイモン著 千原・江口・斎藤訳 東京化学同人 | 2. | 物理と化学のための数学Ⅰ・Ⅱ(改訂版) マージナウ・マーフィ著 佐藤次彦・国宗真訳 共立全書 | |
成績評価方法 | 授業中の課題演習、テストおよび宿題を総合的に評価する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 25 | 25 | 25 | | 25 | | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | 化学科物理化学系演習科目(選択科目A群)。物理化学通論および理学部共通専門科目の数学・物理学関係の科目を予め履修しておくこと。演習には関数機能付き電卓を持ってくること。連絡先:C棟3階C317室 | |
更新日付 | 2010/06/01 12:43:25 |