授業の概要 | 本講義は,有機化合物を官能基別に分類しそれら特有の反応について系統的に解説し,基礎的な有機化学全般に対する理解を深化させることを目的とする一連の講義(有機化学1〜4)の1つであり,対象となる化合物は,カルボニル基を有するアルデヒド,ケトン,カルボン酸,カルボン酸誘導体,並びに,含窒素化合物のアミンである。これらの化合物の構造,物性,反応性について講義する。 | |
学習・教育目標 | カルボニル基が関与する反応,および,カルボニル化合物から発生するエノラートアニオンを利用する反応を理解する。 アミン類の特徴(塩基,水素結合の形成,求核剤)を用いた反応を理解する。 有機化学を理解するための考え方(電子の流れ)を修得する。 | |
キーワード | カルボニル基,アルデヒド,ケトン,カルボン酸,酸ハロゲン化物,酸無水物,エステル,アミド,ニトリル,アミン,α,βー不飽和カルボニル化合物,βージカルボニル化合物,アルドール縮合反応,Claisen縮合反応 | |
授業計画 | 【第1回】 ガイダンス,本講義で扱う化合物のIUPAC命名法 アルデヒドとケトンの化学(17,18章) 【第2回】 カルボニル基が弱いLewis塩基として作用する反応 【第3回】 カルボニル基に対する求電子的な反応 【第4回】 エノラートイオンの性質・反応 【第5回】 アルドール縮合反応 【第6回】 α,βー不飽和アルデヒド,ケトンへの共役付加反応 「達成度確認試験1」 カルボン酸とその誘導体の化学(19章,20章) 【第7回】 カルボン酸の酸性および塩基性 【第8回】 カルボキシ炭素における置換反応(付加−脱離機構) 【第9回】 酸ハロゲン化物,酸無水物,エステルの化学的挙動(加水分解,エステル交換) 【第10回】 アミド,ニトリルの化学的挙動(加水分解,Hofmann転位) 窒素を含む化合物の化学(21章) 【第11回】 アミンの構造と性質,および,合成方法 【第12回】 アミンの化学的挙動(Hofmann脱離,Mannich反応) 「達成度確認試験2」 エステルのエノラートの化学(23章) 【第13回】 Claisen縮合反応 【第14回】 βージカルボニル化合物の化学的挙動(脱炭酸,Michael 付加) 【第15回】 アシルアニオン等価体の有機合成への利用 「達成度確認試験3」 | |
教科書 | 1. | 第4版 ボルハルト・ショアー現代有機化学(下)17〜21章,23章 K. P. C. Vollhardt and N. E. Schore 化学同人 2004 | |
参考書 | |
成績評価方法 | 筆記試験及び講義の途中で行う「達成度確認試験」,レポートおよび出席状況を総合的に評価する。ただし,最終試験で8割を取ったものは,他の評価が低くとも「優」で認定する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 20 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | |
更新日付 | 2010/06/01 12:43:18 |