講義コード 3310400
開設科目名 電解質溶液化学
担当教員 飯田 雅康
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 後期 金曜日 3・4時限 A202
授業方法 講義
対象学生 3回生
単位数 2.0
週時間 2



授業の概要
 物理化学通論2で扱う溶液系は,主として液体同士が混じりあう系である。それに対して,本講義では溶質が不揮発性(常温で固体)である系を扱う。まず,非電解質を対象に,束一的性質と活量の概念を説明する。続いて,電解質溶液の性質を解説する。同じ溶液でも, 電解質溶液と非電解質溶液とでは歴史的な発展のしかた,アプローチのしかたがかなり異なる。電解質溶液の取り扱いではイオンが反対電荷のイオンの雰囲気を伴って溶液中に存在するという考え方が基本となる。同様な考えはコロイド系にも適用できる。
学習・教育目標
 これまで学んできた熱力学の考えを基にして,より複雑ではあるが化学分野で極めて重要な対象である電解質溶液系について,物理化学的な性質を理解できるようにする。活量や化学ポテンシャルの概念も電解質溶液系を対象として考えることにより,理解が深まるであろう。
キーワード
活量,電解質溶液,デバイヒュッケルの理論,化学電池と起電力、イオンの移動
授業計画
【第1回】理想溶液と束一的性質
【第2回】不揮発性溶質の活量と化学ポテンシャル
【第3回】分子間相互作用と電解質溶液
【第4回】アレニウス の電離説
【第5回】イオン間の相互作用とイオンの活量 (デバイヒュッケル理論)
【第6回】デバイヒュッケル理論の応用―その1
【第7回】デバイヒュッケル理論の応用―その2
【第8回】デバイヒュッケル理論の拡張
【第9回】イオンの水和
【第10回】化学電池の起電力
【第11回】電池の起電力の電解質溶液系への適用
【第12回】電解質溶液の電気伝導度
【第13回】輸率とイオンの移動度
【第14回】水和イオンの動きとイオンの個性
【第15回】試験
教科書
1. アトキンス物理化学 第8版(上)第5,7章,(下)第21章  千原,中村 訳 東京化学同人
参考書
1. バーロー物理化学 第6版 (上) 大門,堂免 訳 東京化学同人
成績評価方法
定期試験の成績を主体にして出席状況と提出されたレポートを加味して評価する。下の割合はおよその目安である。必ずしも厳密な数値ではない。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
702010
※成績評価割合の
教員独自項目
備考
化学科物理化学系講義科目(選択科目B群)。化学熱力学を履修していること。
更新日付 2009/12/12 18:44:29