講義コード 3309900
開設科目名 化学基礎実験3
担当教員 中島 隆行
塚原 敬一
浦 康之
高島 弘
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 後期 火曜日 5・6時限 化学第一学生実験室
後期 火曜日 7・8時限 化学第一学生実験室
後期 火曜日 9時限 化学第一学生実験室
授業方法 実験
対象学生 2回生
単位数 2.0
週時間 5



授業の概要
1年生後期に履修の「化学基礎実験1」及び2年生前期に履修の「化学基礎実験2」に続く化学の基礎実験として,さらに様々な基礎的実験と機器分析法を実習する。本実験では,受講生が3つのグループに分かれて少人数教育のもとに各実験・実習を行う。
学習・教育目標
滴定法および有機・無機合成実験を通して化学実験の基本操作を修得する。各項目における学習教育目標は以下のとおり。1. 中和滴定法とpH滴定曲線の作成: 容量分析法の基本操作を修得する。酸塩基平衡の基礎理論を学習する。2. 光合成色素の抽出とカラムクロマトグラフィーによる精製: 天然物からの目的成分抽出法を学ぶ。カラムクロマトグラフィーによる精製法を修得する。3. m-ニトロ安息香酸メチルの合成: カルボン酸のエステル化と芳香族求電子置換反応を体得する。有機化学実験における基本操作(加熱還流,抽出,蒸留,再結晶等)を修得する。4. 無機化合物の合成(硫酸銅(II)五水和物とカリウムミョウバン,トリス(オキサラト)コバルト(III)酸カリウムの合成):無機化学実験における基本操作を修得する。
キーワード
中和滴定,酸塩基反応,pH滴定曲線,pHメーター, 天然物,クロマトグラフィー,エステル化,ニトロ化,芳香族求電子置換反応,配向性,抽出,蒸留,還流,再結晶,ろ過
授業計画
第1回 ガイダンス1: 実験を始めるにあたっての注意事項
第2回 ガイダンス2: 各実験テーマに関する解説

第3回から第10回 
 2回で下記の実験テーマ1つを行う。計8回。
1. 中和滴定法とpH滴定曲線の作成(担当:塚原)
 容量分析法の最も基本的手法である中和滴定法の原理を理解するため,
酢酸水溶液の水酸化ナトリウム水溶液による滴定を行う。
2. 光合成色素の抽出とカラムクロマトグラフィーによる精製(担当:高島)
 植物から光合成色素を抽出し,クロマトグラフィーによる精製を行う。
3. m-ニトロ安息香酸メチルの合成(担当:浦)
 安息香酸を原料に用い,カルボン酸のエステル化と芳香環のニトロ化を経てm-ニトロ安息香酸メチルを合成する。
4. 無機化合物の合成(硫酸銅(II)五水和物とカリウムミョウバン、トリス(オキサラト)コバルト(III)酸カリウムの合成)(担当:中島)
 無機化学実験における基本操作を修得するために,三種類の無機化合物を合成する。

第11回,第12回 実験レポートに関する総括(1回あたり2テーマ,計2回)
教科書
1. 化学基礎実験1,2,3 実験テキスト 奈良女子大学理学部化学科編集 奈良女子大学化学科 2006改訂
2. 化学実験テキスト 奈良女子大学理学部化学科編集 奈良女子大学化学科 2009改訂
参考書
1. 改訂 化学のレポートと論文の書き方 泉 他 監修 化学同人
2. 第7 版 実験を安全に行うために 化学同人編集部編 化学同人
3. 第3 版 続実験を安全に行うために 化学同人編集部編 化学同人
成績評価方法
出席状況,実験態度,各実験課題に対するレポートで評価する。期限に遅れたレポートは受理しない。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
0100
※成績評価割合の
教員独自項目
出席状況,実験態度,各実験課題に対するレポートなどを総合的に判断する
備考
参考書:4.「安全の手引き」奈良女子大学理学部編(2008年)
化学科実験科目(必修科目)。本科目の受講に際しては,白衣,保護メガネの着用と学生安全保険(学生教育研究災害障害保険と学研災付帯賠償責任保険)に加入していることが義務づけられている。責任教員(中島)。
更新日付 2009/12/17 13:13:51