授業の概要 | 非局在化したπ電子系―アリル系、共役ジエン・トリエン・ポリエン、芳香族化合物、ヘテロ芳香族化合物等の構造、性質と反応性について、有機電子論と分子軌道の両方に基づいて講義する。有機化学1や2で学んだ脂肪族化合物とは対照的に、これらの化合物では非局在化したπ電子に由来する独特の性質や反応性を示す。そのなかでも芳香族性を有する環式炭化水素であるベンゼンなどの芳香族化合物は他と一線を画しており、反芳香族、非芳香族との違いや、その特徴的な反応性について詳しく解説する。 | |
学習・教育目標 | 非局在化したπ電子系特有の構造、性質と多様な反応性を、有機電子論と分子軌道の両方に基づいて理解する。 | |
キーワード | 非局在化したπ電子系、アリル系、共役ジエン、ベンゼン、芳香族化合物、芳香族性、芳香族求電子置換反応、芳香族求核置換反応、ヘテロ環化合物 | |
授業計画 | 【第1回】ガイダンス、非局在化したπ電子系の構造 【第2回】アリル系:アリルラジカル・アリルカチオン・アリルアニオンの反応 【第3回】共役ジエンⅠ:構造、性質 【第4回】共役ジエンⅡ:Diels-Alder反応 【第5回】共役ジエン・トリエン・ポリエン:電子環状反応 【第6回】ベンゼンⅠ:構造、芳香族性、Huckel則 【第7回】ベンゼンⅡ:芳香族求電子置換反応、Friedel-Crafts反応 【第8回】中間試験、ベンゼン誘導体への求電子攻撃Ⅰ:置換基の効果 【第9回】ベンゼン誘導体への求電子攻撃Ⅱ:配向性、Hammett則 【第10回】ベンゼン誘導体への求電子攻撃Ⅲ:多置換ベンゼンの合成、反応性 【第11回】芳香族求核置換反応:付加脱離機構、SN1機構、ベンザイン機構 【第12回】ベンゼンの置換基の反応性Ⅰ:アルキルベンゼン 【第13回】ベンゼンの置換基の反応性Ⅱ:フェノール、ベンゼンアミン 【第14回】不飽和ヘテロ環化合物:構造、性質、反応 【第15回】期末試験 | |
教科書 | 1. | ボルハルト・ショアー現代有機化学・上(14章) K.P.C. Vollhardt, N.E. Schore 化学同人 2004 | 2. | ボルハルト・ショアー現代有機化学・下 K.P.C. Vollhardt, N.E. Schore 化学同人 2004 | |
参考書 | |
成績評価方法 | 出席状況と筆記試験及びレポートなどを総合的に評価する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 70 | 15 | | | | 15 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | |
更新日付 | 2009/12/18 17:22:11 |