授業の概要 | 化学は「電子」の学問といっても過言ではない。なぜなら、原子が結合して分子ができること(化学結合)も、分子と分子の間に働く力も、もとをただせば原子核の周りにいる電子がどのようにふるまうかによって決まるからである。この電子の性質については高学年になって学ぶ「量子力学」の理論で学んでいくことになる。その中で(2年生以降で)電子は粒子であるが「波」の性質を持つことを学ぶ。その準備として、1年次のこの科目では、(1)そもそも「振動」「波動」とは何かということ、(2)また一方、電子は原子核の周りを回っているわけであるが、その元になっている力、すなわちプラスとマイナスの電気が引き合う性質についての学問「電磁気学」の初歩、の2点についてわかりやすく学んでゆく。 | |
学習・教育目標 | 「波動・振動」について本質的に理解できるようになる。「クーロンの法則」と静電気の性質を学び、原子の模型についての理解を深める。さらに電磁波の基本的な性質について簡単に理解する。 | |
キーワード | 波動・振動、波動方程式、定常波、クーロンの法則、静電気、原子模型、電磁波 | |
授業計画 | (1)古典力学の簡単な復習(ニュートンの方程式、エネルギー、力、加速度、速度、位置) (2)単振動~その1 (3)単振動~その2 (4)単振動の重ね合わせ (5)基準振動 (6)波とは何か?~直感的な話 (7)波とは何か?~より正確に記述してみよう(数式を使った表現) (8)波の重ね合わせと干渉~その1 (9)波の重ね合わせと干渉~その2 (10)定常波・波動方程式について (11)静電気とクーロンの法則 (12)クーロンの法則(続き) (13)原子の模型について (14)原子の中の電子について新しい考え方~量子力学へのいざない (15)電磁波とは | |
教科書 | 1. | 振動・波動(講談社基礎物理学シリーズ2) 長谷川修司 講談社 2009 978-4-06-157202-7 | 2. | 電磁気学(Ⅰ)(裳華房フィジクスライブラリー) 原康男 裳華房 2001 4-7853-2203-9 | |
参考書 | 1. | 親切な物理(上) 渡辺久夫 ブッキング 2003 4-8354-4068-4 | 2. | 同上 (下) 同上 同上 同上 4-8354-4069-2 | |
成績評価方法 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 95 | 5 | | | | | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
備考 | 化学科必修科目。講義に出席するだけでなく、必ず講義の内容を復習、自習(式の導出を全部自分でやり直してみること。さらに教科書・参考書・図書館蔵書を参照して意味を理解しようと反復して考え、努めること)を行い、参考書の練習問題も解くこと。丸暗記は避け、時間を惜しまず自習すること。 | |
更新日付 | 2009/12/19 17:28:58 |