講義コード 3308160
開設科目名 基礎化学Ⅳ
担当教員 片岡 靖隆
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 後期 月曜日 5・6時限 A202
授業方法 講義
対象学生 1回生
単位数 2.0
週時間 2



授業の概要
高校で学習する化学と大学で履修する化学の間には深い溝が存在する。この溝を埋め緩やかに大学の化学へと誘うため化学科では基礎化学(ⅠからIV)を開講している。本講義はそのうちの1つであり,対象は有機化学である。有機化学は有機化合物を扱う学問であるが,その扱い方には大きく分けて2通りある。1つは有機化合物の構造について議論する構造論,もう1つは有機化合物の反応性,反応の機構を議論する反応論である。大学の有機化学では,いずれの理論も「電子」の働きをもとに議論が始まり,最終的には量子化学的な考えを利用した分子軌道法,フロンティア軌道論等へと展開される。本講義では、有機化学における電子の役割を理解するところからスタートし,高校で勉強した有機化学から脱却を図るとともに,大学で扱う有機化学の内容を俯瞰する。
学習・教育目標
高校の化学と大学の化学の違いを理解する。有機化合物の構造をオクテット則や電気陰性度,共有結合やイオン結合の概念を用いて理解できるようになる。有機反応の機構を電子の移動という観点から理解できるようになる。大学で扱う有機化学の全体像がわかる。
キーワード
有機構造論,有機反応論,アニオン,カチオン,ラジカル,求核反応,求電子反応,置換反応,付加反応,脱離反応,転位反応
授業計画
 第1回  ガイダンス:大学で勉強する有機化学とは
 第2回  有機化学を理解するための基礎的な事項1:原子の構造・化学結合
 第3回  有機化学を理解するための基礎的な事項2:ルイス構造式
 第4回  有機化学を理解するための基礎的な事項3:混成軌道
 第5回  小テスト1 有機構造論1:官能基別による有機化合物の分類
 第6回  有機構造論2:命名法
 第7回  有機構造論3:立体配座・シクロアルカン
 第8回  有機構造論4:立体化学・不斉
 第9回  小テスト2 有機反応論1:有機反応の種類
第10回  有機反応論2:酸と塩基
第11回  有機反応論3:求核付加反応
第12回  有機反応論4:求核置換反応と脱離反応
第13回  小テスト3 有機反応論5:脂肪族求電子付加反応
第14回  有機反応論6:芳香族求電子置換反応
第15回  試験
教科書
1. 有機化学 奥山 格(監修) 丸善 2008年 978-4-621-07939-3
参考書
1. 基礎有機化学 大嶌 幸一郎 東京化学同人 2000年 ISBN4-8079-0519-8
成績評価方法
出席状況,小テスト,最終試験を総合的に評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
503020
※成績評価割合の
教員独自項目
備考
化学科必修科目
更新日付 2010/01/06 18:58:21