講義コード 3308000
開設科目名 基礎化学1
担当教員 衣川 健一
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 前期集中 その他 その他 その他
授業方法 講義
対象学生 2回生~4回生
単位数 2.0
週時間 2



授業の概要
化学のものの考え方には、2つのレベルの考え方がある。一つは電子・原子・分子といった「粒子」を考えて、その「粒子」自体のふるまいをもとに、粒子の集まりである「物質」の性質を記述するというもので、これは例えば、電子構造や化学結合の性質を議論するものである。もう一つは「粒子」のレベルまで「微視的」に考えずに、ほとんど1モルあるいはアボガドロ数個のオーダーの莫大な個数の分子の「集団」、すなわちわれわれが日常取り扱い、肉眼で見える「物質」の、巨視的なレベルでの性質を議論するものである。この講義では、後者の巨視的な性質を考える仕組みを学ぶ。物質の巨視的な性質を述べるためには「熱力学」という言語・論理が必要で、本科目ではその「熱力学」の基礎を学ぶ。
学習・教育目標
化学を論じる上で不可欠な言語である「熱力学」の基礎の部分を習得する。
キーワード
熱力学、熱、内部エネルギー、仕事、エンタルピー、熱力学第1・2・3法則、エントロピー
授業計画
以下の項目について講義する。
(1)力学的エネルギーについて
(2)理想気体の内部エネルギーについて
(3)仕事について
(4)体積・圧力・温度(熱力学変数)について
(5)熱量・熱容量について
(6)熱力学第一法則について
(7)エンタルピーについて
(8)理想気体のサイクルについて
(9)カルノーサイクルについて
(10)熱効率・熱機関について
(11)熱力学第二法則とエントロピーの導入
(12)可逆・不可逆変化、エントロピーについて
(13)熱力学第三法則・エントロピーの解釈について
(14)自由エネルギーの導入と状態変化の方向
(15)平衡について
教科書
1. 物理入門コース7 熱・統計力学 第1-4章 戸田盛和 岩波書店
参考書
1. 親切な物理(上) 渡辺久夫 ブッキング 2003 4-8354-4068-4
2. 大学の化学(第2版)[I] メイアン 廣川書店 2003 4-567-20224-4
3. 熱力学・統計力学 原島鮮 培風館 1978 4-563-02139-3
成績評価方法
授業参加・レポートで評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
05050
※成績評価割合の
教員独自項目
備考
化学科必修科目。再履修者向けの集中授業であり、前期の補講期間のうち、8月3日~5日に終日授業を行う予定であるので、受講者はその予定にしておくこと。
更新日付 2009/12/19 17:18:26