授業の概要 | 前半は時間に依存したシュレディンガー方程式に基づいた方法論に重点を置き、 化学における種々の動力学過程にどのように量子力学が適用されるかについて説明する。後半は物理化学における計算機シミュレーションの役割に重点を置き、具体例を交えながらナノシステムや生体系での最近の応用例を紹介する。 | |
学習・教育目標 | 反応速度、電子移動、分光学など化学で重要な動力学過程について、量子力学の言葉でより深い考察ができるようになる。 | |
キーワード | 時間依存シュレディンガー方程式、時間依存摂動論、フェルミの黄金則、相関関数、コンピュータシミュレーション | |
授業計画 | 第1回 量子力学基礎概念の復習 第2回 時間依存シュレディンガー方程式 第3回 時間依存の摂動論:二準位系の振る舞い 第4回 多準位系での時間に依存した振る舞い 第5回 周期的相互作用の取り扱い 第6回 連続状態への遷移:フェルミの黄金則 第7回 寿命とエネルギー不確定性 第8回 分光学への時間依存法:電子、振動、回転スペクトル 第9回 気相炭素ラジカル分子からのフラーレン生成機構 第10回 単層カーボンナノチューブ成長シミュレーション 第11回 DNAの構造とダイナミクス 第12回 たんぱく質・DNA内の電子移動経路 第13回 たんぱく質の折りたたみ問題 第14回 生体膜におけるイオンポンプ能動輸送 第15回 光合成アンテナ系の励起移動 | |
教科書 | |
参考書 | |
成績評価方法 | 出席とレポートを総合して評価する。レポートは講義内容に基づく課題 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 0 | | 50 | 50 | | | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
他専攻(複合コース等) の学生の問い合わせ方法 | |
備考 | 本特論は, 日本語による講義を理解することが困難な化学専攻に在籍する外国人学生のために特別に開講する科目である。講義は英語で行われる。当該学生は, 奈良女子大学大学院人間文化研究科規程別表1に記載されている化学専攻科目のうち, 「計算分子科学」と同じ内容の講義が行われる。本科目受講者希望者は, 事前に化学専攻長に申し出ること。 | |
更新日付 | 2009/12/28 10:42:05 |