授業の概要 | 生物の生命活動を維持し,その身体を形作る中心的な役割をタンパク質は担っている.タンパク質はアミノ酸から構成され,一般に100個以下のアミノ酸が繋がったものをペプチド,それ以上のものをタンパク質と総称している.アミノ酸・ペプチド・タンパク質は各々固有の機能を有しており,それらを発現し,互いに連携することにより精妙な生命現象を演出する.この機能が発現するメカニズムには,アミノ酸・ペプチド・タンパク質の物理化学的性質・立体構造が深く関与している.本授業では,これら機能と生命現象の関係を概説する.一方,機能を解明することは,同時にペプチド・タンパク質が密接に関与する病態を解明することに繋がり,治療薬,診断薬開発への道を開くものである.これらの研究を牽引してきたペプチド化学合成の基礎を解説すると共に,その成果と展望を紹介する. | |
学習・教育目標 | 現在,多くの生物種の膨大なゲノム配列情報が蓄積されている.それに伴い,ゲノム機能解析の一環としてプロテオーム研究が世界的規模で進められている.これらタンパク質の構造・機能解明には,タンパク質の分子レベルでの理解が不可欠である.生命現象を始め,身の回りの食品・製品・医薬品等で活用されているアミノ酸・ペプチド・タンパク質の機能を分子レベルで認識し,理解することを目指す.ペプチド・タンパク質を分子レベルから設計・合成する技術を適用して,新しい生理活性の発見や応用,生体分子機能の改良,あるいは極めて安定性に優れた生体触媒が開発されている現状を学ぶ. | |
キーワード | アミノ酸;ペプチド;タンパク質;酵素;フォールディング;立体構造;ペプチド化学合成;構造活性相関 | |
授業計画 | 1.生体内で機能するアミノ酸・ペプチド・タンパク質 2.暮らしを支えるアミノ酸・ペプチド・タンパク質 3.ペプチド化学合成の歴史と展望 4.ペプチド化学合成I 5.ペプチド化学合成II | |
教科書 | |
参考書 | |
成績評価方法 | 出席点ならびに授業内容からピックアップしたテーマについて,簡単なレポートを併せ評価する. | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 0 | | 50 | | | 50 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
他専攻(複合コース等) の学生の問い合わせ方法 | |
備考 | 非常勤講師による集中講義 西内祐二・(株)ペプチド研究所研究部/連絡先:中沢 | |
更新日付 | 2010/01/07 15:51:40 |