授業の概要 | 現代に生きる人々の日常生活を支え、より豊かで持続可能な社会を目指して、さまざまな分野で有機・高分子系の先端機能材料の研究開発が進められている。とりわけ情報、エネルギー分野に関連する光・電子機能材料への期待とその役割は大きく、高分子科学の原理に基づくナノ構造材料の合理的設計とそれらの高機能化が求められている。本講義では、このような先端材料開発の基礎となる高分子の分子物性、光反応、電子特性、光学的性質を中心に、基本概念を解説するとともに、測定評価技術や最新の研究例を含めて講義する。 | |
学習・教育目標 | 物質と光の相互作用を通じて展開されるエネルギー変換や化学反応、情報交換などの基本過程を、分子のレベルから化学的に考え、高度な材料機能を発現させるためのナノスケールでの材料設計の重要性と指針となる考え方を習得する。そのために必要とされる高分子化学、光物理化学、ナノ材料化学についての基礎知識を身につけるとともに、それらの知識を駆使して行われている最新の研究例を知ることにより、先端化学についての関心を深めることを目標とする。 | |
キーワード | 高分子材料、ナノテクノロジー、光電子機能、光化学、超薄膜、高分解能顕微鏡、光電変換 | |
授業計画 | 1.高分子ナノ材料 ミクロとマクロの架け橋となる高分子ナノ材料の設計・構築 光の基本性質と分子との相互作用 光学測定技術(1):光を用いる顕微鏡技術と光プローブ技術 光学測定技術(2):高分解能顕微鏡で見るナノスケールでの高分子の形態・構造 2.高分子の光機能 光機能性高分子概論 高分子の光化学と光物理過程(1):高分子系の電子励起状態とその緩和過程 高分子の光化学と光物理過程(2):高分子系での基本的光化学反応 光反応性高分子を用いた光機能材料の展開 3.高分子の光電子機能 高分子の電子的性質と誘電的性質 高分子の光学的機能:屈折・透過を制御する高分子材料 光電変換機能、有機薄膜太陽電池の展開 | |
教科書 | |
参考書 | 1. | 基礎高分子科学 高分子学会 編 東京化学同人 2006 9784807906352 | |
成績評価方法 | 授業への参加状況およびレポート等を総合的に評価する。 | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 0 | | 50 | 50 | | | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
他専攻(複合コース等) の学生の問い合わせ方法 | |
備考 | 非常勤講師による集中講義 伊藤紳三郎・京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻/連絡先:岩井 開講予定時期:平成22年6月中旬 | |
更新日付 | 2009/12/18 18:27:56 |