授業の概要 | 先端的分子構造解析法、特に質量分析や核磁気共鳴(NMR)を用いた生体分子の構造決定または構造解析をとりあげる。質量分析ではソフトイオン化に基づくMALDI法やESI法や、種々のイオントラップ装置を用いるタンデム質量分析法など、またNMRでは多次元NMRの原理と複雑な生体高分子物質の構造解析への応用についてそれぞれ講義する。適宜、この2種類の解析法の比較を行うとともに、特殊な測定法をとりあげ、これらの分子構造解析法の有効な利用法について紹介する。 | |
学習・教育目標 | 質量分析とNMRの特徴、利点(または可能性)と限界を方法の原理にまでさかのぼって理解し、構造解析を目指す化合物の特質に合わせた最適の解析法が選択できるようにする。 | |
キーワード | 質量分析法、NMR、MALDI、ESI、磁場型、TOF型、リニアイオントラップ、FT-ICR、タンデム質量分析、CID、ETD、核スピン、直積演算子法、多次元NMR、多量子コヒーレンス、磁場勾配 | |
授業計画 | 第1回 有機化合物の質量と同位体分布 第2回 生体分子のソフトイオン化法:MALDIとESI 第3回 TOF型、磁場型、線形四重極型 第4回 イオントラップと検出法:LIT、QIT、FT-ICR、orbitrap 第5回 タンデム質量分析 第6回 質量分析:試料の調製法と測定 第7回 質量分析による構造解析(1):一般有機化合物 第8回 質量分析による構造解析(2):生体高分子化合物 第9回 有機化合物の同位体分布とスピン1/2核種 第10回 核スピンと磁場の相互作用: 直積演算子法による解析 第11回 二次元NMR 第12回 多量子コヒーレンスと多量子フィルター:HSQCとHMQC 第13回 スピンの緩和と核オーバーハウザー効果:NOESYとROESY 第14回 NMRによるタンパク質の立体構造解析 第15回 質量分析とNMR | |
教科書 | |
参考書 | 1. | Mass Spectrometry: A Textbook Gross, J. H. Springer 2004 3-540-40739-1 | 2. | Spin Choreography Freeman, R Oxford Univ. Press 1998 0-19-850481-0 | |
成績評価方法 | 講義中の演習と小テストの50点と出席状況の50点の合計点で評価する | |
成績評価割合 (%) | 定期試験(中間・期末試験) | 小テスト・授業内レポート | 宿題・授業外レポート | 授業態度・授業への参加度 | 受講者の発表(プレゼン) | 出 席 | 教員独自項目※ | 0 | 50 | | | | 50 | | |
※成績評価割合の 教員独自項目 | |
他専攻(複合コース等) の学生の問い合わせ方法 | |
備考 | |
更新日付 | 2010/01/06 22:54:12 |