講義コード 3310800
開設科目名 固体化学
担当教員 梶原 孝志
教員所属 理学部
開講期・曜日・時限・教室 後期 火曜日 3・4時限 A201
授業方法 講義
対象学生 3回生
単位数 2.0
週時間 2



授業の概要
原子や分子が集合して形成される固体物質は,構成要素である原子や分子そのものとは異なる性質(物性)を示すことが知られている。本講義では原子やイオンが周期配列することで生じる“結晶軌道”と“バンド”に着目し,電気伝導性や磁気物性など固体化学の基礎を学んでいく。また,このような物質の構造解明に中心的な役割を果たすX線構造解析について基本原理と実際について述べる。
学習・教育目標
金属やイオン性結晶などの単純な固体の構造を理解するとともに,バンド理論の基礎を学ぶ。X線結晶構造解析において分子の三次元構造を明らかにする仕組みを学習する。また,それらの構造を背景に固体物質が持つ種々の物性について具体例をもとに理解する。また,固体物性を理解するために必要な群論について基礎を学ぶ。
キーワード
固体,金属,イオン固体,バンド理論,群論,X線回折,磁性,伝導性
授業計画
1) 固体の構造と性質に関する概説
a. 固体化学への導入~結晶系と結晶格子
b. 様々な固体
c. 様々な結晶構造
2) バンド理論の基礎
a. 一次元(低次元)のバンド構造の形成
b. バンド構造と物性
3) 群論の基礎
a. 群論とは
b. 指標表の見方
c. 群論の化学への応用
4) X線の散乱と回折
a. X線の特性と回折
b. 逆格子と消滅則
c. 電子密度と構造因子
5) 固体構造と電子物性、磁性
a. 電気伝導
b. 磁性
c. 誘電応答
d. 発光特性
教科書
1. シュライバー・アトキンス「無機化学」4版,上巻 東京化学同人
2. アトキンス「物理化学」 8版,下巻 東京化学同人
3. 授業開始時に資料を配布する
参考書
1. 固体化学の基礎 S. E. Dann著,田中勝久訳 化学同人
2. 固体物理学入門 第8版,上巻 C. Kittel著,宇野他訳 丸善
成績評価方法
出席状況・授業態度,レポート,筆記試験を総合して評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(中間・期末試験)小テスト・授業内レポート宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン) 
出 席
 
教員独自項目※
6001000300
※成績評価割合の
教員独自項目
備考
化学科無機化学系講義科目(選択科目A群)
更新日付 2011/05/18 12:22:13