講義コード7332420
開設科目名生体機能分子合成特論
科目群名(新)専門群
専攻化学
コース
担当教員巽 和行
小寺 政人
教員所属非常勤講師
開講期・曜日・時限・教室後期集中 その他 その他 その他
授業方法講義
対象学生1年次以上
単位数1
週時間(15)


授業概要
 (小寺)生体内の化学反応は,タンパク質である酵素によって触媒されている。このタンパク質の50%以上が何らかの金属を結合している。従って,生体内の化学反応において金属は重要な働きをしている。本講義では,亜鉛,鉄,銅などを活性部位にもつ金属タンパク質の構造と機能について学習する。特に,金属の役割,タンパク質のアミノ酸側鎖の役割,酸素活性化などについて講義する。
 (巽)地球上に生息する植物や動物は,生きるために実に巧みな仕組みを持っている。その仕組みを動かす駆動力となっているのが金属酵素で,タンパク質の中に微量含まれる金属元素がその機能を担っている。最近,自然界の還元反応を促進する新しい金属酵素が次々と明らかにされ,還元系酵素の多くが,硫黄を含む複雑な金属クラスターによって機能を発揮していることが明らかにされた。その代表例がマメ科の植物の根に共生する根粒バクテリアの中などに存在する「ニトロゲナーゼ」で,空気中の窒素分子から温和な条件で窒素肥料の原料となるアンモニアを作っている。また,「ヒドロゲナーゼ」はプロトンまたは電子を出し入れして細胞内のプロトンの濃度を調整するとともに,基質を還元する源である電子を供給して,あらゆる基質還元反応の根幹を担っている。本授業では,これらニトロゲナーゼやヒドロゲナーゼに加え,一酸化炭素と水からCO2を合成する「COデヒドロゲナーゼ」,自然界でメタン生成の最終段階の反応を触媒する「メチル-CoMリダクターゼ」,炭素サイクルを担う「アセチルCoA合成酵素」などの還元系金属酵素の活性中心と酵素機能について概説する。
学習・教育目標
 (小寺)この講義では,生体内に存在する様々な金属イオンおよび金属タンパク質の機能について解説し,遷移金属を活性中心にもつ金属タンパク質の機能発現における金属及びアミノ酸側鎖の役割や酸素活性化機構を理解することを目標とする。
 (巽)最近発見された還元系金属酵素の活性中心の構造とその反応について学ぶ。さらに,酵素機能の仕組みが我々の社会の持続的発展を支えるために重要な知見を与えることを学び,自然の巧みな仕組みについて見識を深める。
キーワード
 (小寺)生体内における金属の役割,金属タンパク質,酸素分子活性化
 (巽)金属酵素,酵素活性中心,酵素機能,還元反応,金属クラスター,システイン,ニトロゲナーゼ,ヒドロゲナーゼ,COデヒドロゲナーゼ,メチル-CoMリダクターゼ,アセチルCoA合成酵素
授業計画
 (小寺)
1)生体内に含まれる金属イオンの役割を理解する。
2)様々な金属タンパク質の構造と機能を学ぶ。
3)金属タンパク質の機能発現における分子認識を理解する。
4)酸素分子の活性化について学ぶ。
 (巽) 以下の項目について講義を行う。
1)還元系金属酵素の概略
2)金属酵素活性中心を支える硫黄元素: システインおよび無機硫黄
3)酵素機能: 持続的未来社会を実現する機能を自然に学ぶ
4)クラスター活性中心の構造と化学
5)還元系金属酵素各論
教科書
No書籍名著者出版社出版年ISBN
1.『(小寺)プリント配布』
2.『(巽)特に指定しない。』
参考書
No書籍名著者名出版社出版年ISBN
1.『(小寺)錯体化学会選書1 生物無機化学ー金属元素と生命の関わり-』増田秀樹・福住俊一編著三共出版
2.『(巽)特に指定しない。』
成績評価
の方法
出席状況やレポート,授業内小テスト等を総合的に評価する。
成績評価割合
(%)
定期試験(期末試験)授業内試験等宿題・授業外レポート授業態度・授業への参加度受講者の発表(プレゼン)
出席
教員独自項目※
0100
※成績評価
割合の教員独自項目
(小寺)授業外レポート(50%)授業内小テスト(50%)。(巽)授業外レポート(50%)授業態度・授業への参加度(25%)出席(25%)。
他専攻(複合コース等)
の学生の問い合わせ方法
各非常勤講師の連絡先となっている教員に問い合わせること
 三方:mikata@cc.nara-wu.ac.jp
 片岡(靖):kataoka@cc.nara-wu.ac.jp
備考
非常勤講師による集中講義
 小寺 政人・同志社大学大学院理工学研究科/連絡先:三方 裕司(E556,内線3095)
 巽 和行・名古屋大学物質科学国際研究センター/連絡先:片岡 靖隆(新B1302,内線3979)
更新日付2015/01/08 12:46:40