国立大学法人 奈良女子大学 理学部化学科・大学院化学専攻 物質の本質と機能を原子・分子レベルで解き明かす

・平成23年度入学・平成22年度秋期入学 化学専攻入学試験概要

化学専攻の入学試験には、推薦選抜一般選抜社会人特別選抜外国人留学生特別選抜学際領域特別選抜(化学を主専攻としない学部・学科を卒業又は卒業見込みの者で、化学又は化学に関する学際領域の研究を希望するものに対する特別選抜)があります。それぞれの選抜方法で選抜要項が異なります。詳細は上記各選抜へのリンクまたは学生募集要項(pdf)をご覧下さい。詳細が決まり次第、ホームページでもお知らせします。

平成23年度入学・平成22年度秋季入学 化学専攻入学試験日および出願期間
  試験実施日 出願期間
推薦選抜
秋季募集
平成22年5月22日(土) 平成22年5月10日(月)〜5月14日(金)
第1次募集 平成22年7月17日(土) 平成22年6月28日(月)〜7月2日(金)
第2次募集 平成23年1月29日(土) 平成23年1月6日(木)〜1月11日(火)

化学専攻におけるコース概要

化学専攻では、基幹化学コースと機能化学コースの2大コースを設け、互いに連携を保ちながら化学的現象の解明や新機能性分子の創造に挑戦しています。以下に各コースの概要と主な授業科目を紹介します。いずれのコースからもすべての科目が受講できます。

基幹化学コース

化学の根幹をなす無機・有機・物理化学の3研究分野を基本に化学の基礎的かつ普遍的分野を主として担うのが本コースの役割です。ここでは分子や物質の構造と反応性およびそれらの理論的背景など、化学の基幹をなす普遍的な知識の集積を主としています。また、種々の実験的手法をより充実・発展させることによって得られる多くの知識を融合しながら、単純なものから複雑なものまでの多種多様な化学物質並びに化学現象を統一的に理解することを目指します。

機能化学コース

本コースでは、より複雑な無機・有機分子からなる錯体や高分子、さらに、生体に含まれる多様な分子から構成される複合体などの機能の解明とその応用を主たる目的として研究を進めます。その過程で得られた知識を新たな分子やその複合体の解析に応用します。そして、これまでに存在しなかった機能性分子や新機能性物質の開発を目指します。また、ここでは生命の分子レベルからの理解や新たな医薬品の開発なども視野に入れ研究を含めます。

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基幹科学コース
分野 担当教員 研究内容





飯田 雅康 教授
(大学院専任)
液晶、ガラス状態、イオン液体など中間相の物理化学的研究
吉村 倫一 准教授
(大学院専任)
コロイド・界面化学(界面活性剤の合成・物性・応用に関する研究)





片岡 靖隆
教授
高性能な遷移金属錯体触媒の設計と合成、環境に調和した新しい有機合成反応の開発
浦 康之
准教授
環境調和を指向した新しい有機遷移金属錯体の合成、反応性と触媒機能に関する研究





衣川 健一
教授
分子シミュレーションの手法による分子集団・分子集合体の先験的解明及び物性設計
太田 靖人
准教授
計算科学的手法による複雑多分子系の構造・反応機構の解明及び新しい理論計算法の開発





中澤 隆 教授
(学科長)
生体高分子、特にタンパク質・酵素の構造、機能、及び.反応機構の解析法の開発と研究
三方 裕司 准教授
(共生センター専任)
生理活性発現を指向した小分子の合成とその機能解析
昨日科学コース
分野 担当教員 研究内容






岩井 薫
教授
機能性高分子の合成とその光化学的研究
竹内 孝江
准教授
質量分析と量子化学計算を用いた分子及びクラスターイオンの化学反応過程の解明








棚瀬 知明
教授
多核金属中心を用いた有機金属・錯体化学及び生物無機化学
中島 隆行
准教授
有機金属クラスターを用いた新しい機能・反応の開発と金属クラスター超分子化学の開拓
久禮 文章
助教授
二核および多核金属錯体を用いた生物有機金属化学





塚原 敬一
教授
金属蛋白質及びモデル化合物の構造と機能の解明
高島 弘
准教授
金属蛋白質の設計と光機能発現





梶原 孝志
教授
ナノサイズの新規金属錯体の設計・合成と固体状態における物性制御に関する研究
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主な授業科目

科目名 担当教員 科目概要
コロイド溶液分子論 飯田 雅康 分子集合体としてのコロイド溶液がいかに形成されるかを、溶液論を基礎にして話しする。基本的な分子間力の話に始まって、疎水性相互作用、溶解度、NMRやFTIRのような構造化学的な手法のコロイド系への適用、液晶、エマルション、ガラス状態などの分子集合系中間相のトピックスを話す。
界面ナノ化学 吉村 倫一 界面活性剤は気/液、液/液、固/液などの界面に吸着し、界面の性質を著しく変化させ、さらに水溶液中でミセルなどの分子集合体を形成する。界面吸着や集合体形成は、起泡、乳化、可溶化等の現象と直接関係するため、界面活性剤は洗浄や化粧品等の分野で広く使用されている。本講義では、これらの現象を制御し、適切な界面活性剤を選択するために必要な基礎物性や測定方法について解説し、さらに私たちの身の回りで界面活性剤がどのように用いられているか紹介する。
分子触媒化学 片岡 靖隆 遷移金属を核とする分子触媒を利用した有機合成反応について解説する。特に、不斉合成反応に焦点をあてた内容となる。まず、有機化学と有機金属化学の復習からはじめ、次に、有名な不斉反応の例をとりあげ、その反応が開発されてきた過程(設計概念)、礎となった過去の研究(バックグラウンド)について解説する。さらに、担当教員の携わってきた研究内容や最近のトピックスも含め最新の例について講述する。
触媒機能化学 浦 康之 遷移金属錯体触媒による有機合成反応は、近年において益々飛躍的発展を遂げており、最近ではグリーンケミストリーの概念に則った、環境低負荷型反応の開発に力が注がれている。本講義では、多彩な錯体触媒反応のなかでも、炭素ー炭素あるいは炭素ーヘテロ原子結合の生成を伴う反応に焦点を当て、それぞれの反応の研究背景・重要性と反応機構について、最新の研究成果も含めて解説する。
分子統計論 衣川 健一 物質を多数個の原子・分子から成る分子集団と捉え、その物性を説明する理論体系である統計熱力学の基礎を講述する。個々の原子・分子の古典力学の原理から始め、集団の熱力学的性質が発現する機構を理解せしめる。古典的体系についてのボルツマン統計を述べた後、量子論的体系の統計力学についての理論も述べる。さらにボーズ統計・フェルミ統計といった非ボルツマン統計について、低温化学と関連させながら講述する。
計算分子化学 太田 靖人 前半は時間に依存したシュレディンガー方程式に基づいた方法論に重点を置き、化学における種々の動力学過程にどのように量子力学が適用されるかについて説明する。
後半は物理化学における計算機シミュレーションの役割に重点を置き、具体例を交えながらナノシステムや生体系での最近の応用例を紹介する。
有機構造論 中澤 隆 NMRによって少量の有機化合物試料から短時間の測定で最大限の構造情報を引き出すためには、NMRの原理を理解し、最適な測定法を選ばなければならない。そのために最も有効な理論的基礎に、直積演算子法と呼ばれる量子力学の解析方法があり、これをもとに数多くの多次元NMRや感度の低い核の測定法が開発されている。この理論とその応用を解説する。
生物有機化学 三方 裕司 本講義では、酵素反応を中心とした生体反応の機構を有機化学、錯体化学および物理化学的に解説する。特にモデル系の設計とその反応機構の解明を通じて、生体内におけるより複雑なシステムを理解するという生物有機化学の基本的な考え方を学ぶ。
高分子機能論 岩井 薫 近年、優れた性能や新しい機能をもつ高分子化合物が次々と開発され、学問的にもその応用面からも注目されている。本講義では、このような高分子開発の基礎となる高分子の構造や分子量の制御方法および機能性高分子の合成方法について概説する。
反応量子化学 竹内 孝江 分子理論の体系化とコンピュータの高度化に伴い、今日では理論が化学の進歩に大きく貢献している。本講義では、学部教育において量子化学の講義を聴講した学生が、量子力学と統計力学、分子動力学を用いて化学反応の問題を解明するための理論と方法、および実験について講義する。電子状態理論、化学反応理論、ダイナミクスを講義する。
有機金属錯体化学 棚瀬 知明 「有機金属化合物」は金属ー炭素結合を持つ有機無機複合体で、金属原子の多様な電子状態と構造的に精密設計された有機物との複合効果により多くの新しい物性や反応性がこれまでに見いだされてきた。近年この分野からのノーベル賞受賞は数多く、また、工業触媒として実用化されている化合物も多い。本講義では、遷移金属原子を含む有機金属錯体を中心に、近年確立した電子状態に関する考え方と反応性及び触媒的応用について、最近報告された論文をまじえて解説する。また、次代機能材料として学際的に期待され、金属ー金属結合の生成により分子構築される遷移金属クラスター化合物についても基礎と最近の話題について講義する。
金属クラスター化学 中島 隆行 金属クラスターとは、一つの分子に遷移金属が複数個含まれる化合物群の総称である。遷移金属元素は、酸化還元による金属の酸化数の変化に伴う電子機能、d電子のスピンに起因する磁気特性、多様な電子遷移に基づく可視領域での色の変化などの様々な特徴を有している。これら金属固有の機能を組み合わせることにより、単核の金属錯体では実現困難な新しい機能を金属クラスターにおいて創出することが可能となる。本講義では、金属クラスターの研究例を最近の内外の話題とともに講義する。
生物有機金属化学 久禮 文章 生物有機金属化学とは、生体内に存在する有機金属錯体の役割を理解し、また有機金属化学の立場から生物界に能動的な働きかけを行う学問である。本講義では、生物有機金属化学の理解に必要となる事項を学びながら、最近の話題となっているトピックスを紹介し、解説する。
生物無機化学 塚原 敬一 生命は蛋白質や核酸が適切に機能して維持されるが、多くの場合に金属イオンが関与している。このような金属イオンを含む蛋白質や金属イオンと相互作用する生体分子の構造と機能を解明する研究分野を「生物無機化学」という。生物無機化学はX線結晶構造解析や質量分析法およびNMR法の発展とともに1970年代から急激に発展してきた分野である。本講義では、生体内での金属イオンの役割や金属蛋白質・金属酵素の基礎的事項について述べ、さらに生体系でのこれらの機能について講義する。
光機能分子化学 高島 弘 本講義では、光と分子の関わりにより生じる化学現象について解説する。光吸収により励起状態にある分子は、その基底状態から電子受容性・供与性を著しく増大させるだけでなく、発光、結合解離、構造異性化など様々な化学・反応特性を示すことが知られている。この様な分子は光機能分子として扱うことができ、本講義では前半で光物理・化学過程における基本事項を解説し、後半でこれらの過程に関わる幾つかの光機能分子の性質とメカニズムを紹介する。
機能性無機錯体化学 梶原 孝志 金属錯体の特徴的な物性として磁性、電気伝導性、光物性の三つがあげられる。最近のナノ金属錯体研究の隆盛によりこれらの研究が盛んに展開されているが、特に磁気特性の詳細を研究することで金属イオン間に働く相互作用が鮮明に見えてくる。本講義では金属イオン間の磁気的相互作用を記述するための基本的な式の導出から、近年新たな機能性材料として注目を集めている分子磁性体など最新の成果までを俯瞰していく。
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学生募集要項の請求について

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問い合わせ先
化学科学科長/化学専攻専攻長 中澤 隆
tel/fax: 0742-20-3396

奈良女子大学事務局 入試課入学試験係
〒630-8506奈良市北魚屋東町
tel:0742-20-3058(学部)/0742-20-3023(大学院) fax:0742-20-3354

URL:http://www.nara-wu.ac.jp/entrance.html

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